2010年に資金移動業者として登録されたウニードス。同社は、海外送金サービス「キョウダイ・レミッタンス」を主力事業とし、日本在留の外国人を中心とした小口送金サービスを展開しています。
提携先であった外資系銀行のサービス終了に伴い、カード決済トランザクションシステム「SEGTRAN(セグトラン)」を使った銀行ATMとの対外接続システムを構築。SEGTRANの導入効果について伺いました。

1. 海外送金を支えるキョウダイ・レミッタンス

— ウニードスについて教えてください。

代表取締役社長 木本 結一郎氏
代表取締役社長 木本 結一郎氏

ウニードスは、2010年に資金移動業者として登録された企業で、海外送金サービス「キョウダイ・レミッタンス」を主力事業としています。キョウダイ・レミッタンスは、銀行の海外送金よりも速く、安全に、安い手数料で送金できます。
また、複数の送金方法に対応しています。国内にあるキョウダイ・レミッタンスの送金カウンターからの送金や、銀行口座からの電信振り込みによる送金、現金書留郵便での送金、銀行の払い込み専用カードを使った送金も可能です。

— 海外送金の際に、キョウダイ・レミッタンスが選ばれる理由はどこにあるのでしょうか。

海外送金は銀行からも行えます。しかし、外国人が銀行から送金する場合、日本語で書かれている外国送金依頼書を作成しなければいけません。銀行の担当者が付いても、その作成のために1時間以上かかることもありました。
また、慣れない日本語で記載するため、誤記載も少なくありません。2010年に施行された資金移動業法以前は外国人にとって海外送金は大きな負担となっていたのです。その一方で、法外な手数料を取る悪質な業者も増えてしまいました。

この問題を解決するために発足した企業グループが「キョウダイ」です。元々「キョウダイ」は、ペルー人の支援をするため大手信用組合3社が発足したものでした。この「キョウダイ」の精神はキョウダイ・レミッタンスに引き継がれています。
今では、ペルー人のみならず、母国で生活している家族の幸せのため日本に出稼ぎに来ている外国人のお役に立てるよう、最大限の努力を続けています。たとえば、送金する外国人が母国語でサポートを受けられるよう、多くの外国人スタッフが業務に就いており、150の国と地域に送金できるようになっています。これらの活動が認知されており、キョウダイ・レミッタンスが選ばれているのだと思います。

2. 海外送金の仕組みにSEGTRANを活用

— 今回、海外送金の仕組みを自社で構築されましたが、その背景を教えてください。

総務・人事部 ジェネラルマネージャ  村井 映司氏
総務・人事部 ジェネラルマネージャ  村井 映司氏

これまでは、銀行との対外接続システムとして外資系銀行の仕組みを借りていました。その外資系銀行がサービスを終了することを決め、使ってきたシステムが利用できなくなることがわかりました。
このシステムが利用できなくては、お客様(会員様)にご不便をかけてしまいますし、当社の事業にも大きな打撃となります。そこで、別の仕組みを探す必要に迫られました。
とはいえ、外資系銀行のサービス終了期限は迫っており、時間が残っていない状況です。課題が山積している中で、短期間で新しいシステムを検討・構築・稼働させなければいけなかったのです。

3. 多くの実績と充実した「対外接続機能」が導入の決め手

— SEGTRANの導入に至った経緯を教えてください。

そのような中、これまでシステムを借用していた外資系銀行のシステム担当者からカード決済トランザクションシステム「SEGTRAN(セグトラン)」の紹介を受けました。SEGTRANは、カード決済業務などに必要となる「対外接続機能」をサポートするパッケージソリューションとして、クレジットカード会社の決済ネットワークシステムや、ATMとの対外接続システムなどに採用されている実績があります。
セイコーソリューションズと打ち合わせを重ねる中で、SEGTRANを使えばこれまでと同様のシステムを構築できることがわかりました。その話を聞いて、とても安心したことを覚えています。

— SEGTRANのプラットフォームはどのように検討しましたか?

銀行システムと接続していることもあり、障害などでシステムダウンすることは、何があっても避けたいと考えていました。万が一ハードウエアに障害が生じてもシステムが稼働しつづける堅牢なシステムを求めていたのです。
そこで、金融機関での導入実績も多い無停止型サーバー「ftServer」(ストラタステクノロジー社製)を選定しました。

ウニードス様導入事例 システム構成

4. SEGTRANでコントロールできる範囲が広がった

— SEGTRANで新システムを構築する際、苦労したことはありますか?

一番大きい障壁は「言葉の壁」でした。銀行から提供される技術文書は、平易な日本語ではなく、解読するのが困難でした。
セイコーソリューションズの支援がなければ、これだけの短期間でシステムを構築することはできなかったでしょう。

— 現在の導入効果について教えてください

情報技術部 プロジェクトマネージャ メンサ トゥギオノ氏
情報技術部 プロジェクトマネージャ メンサ トゥギオノ氏

会員様にとってみれば、会員カードが新しいカードになったほかは、何の変更もありません。今まで通り問題なく使えている、というのが一番の導入効果だと思います。

また、SEGTRANを導入したことで、コントロールできる範囲が広がりました。それが業務の効率化にも役立っています。
どういうことか説明しますと、日本の法律では1送金あたりの限度額が100万円までと決められています。しかし、外資系銀行のシステムでは、その上限を超えて受け付けできてしまったのです。これは既知の課題でしたが、当社側で対応できることは、ほとんどありません。トラブルが起きた際は、スタッフが奔走して、解決に努めるしかできなかったのです。
SEGTRANでシステムを構築したことで、限度額以上の送金を受け付けないようにできました。実は、国や銀行などで送金できる限度額はそれぞれ異なっています。それぞれの状況に合わせて、ウニードスのシステムだけで対応できるようにもなりました。これは大きなメリットだと考えています。

— SEGTRANの評価を教えてください

SEGTRANを導入したことで、これまで銀行システムから借り受けていたシステムと同様の仕組みを自社で持つことができました。細かい部分のコントロールもできるため、業務の効率化も実現しています。
とはいえ、まだSEGTRANの機能を十分使いこなしているとは考えておりません。経営戦略などと照らし合わせながら、SEGTRANの機能を使ったサービスの拡大をしていきたいと思います。
今後はより多くの銀行と接続したり、会員様のニーズに応えたりして、順次サービスを拡張していくこともできると考えています。この点は、SEGTRANに非常に期待している部分でもあります。

— SEGTRAN並びにセイコーソリューションズへのリクエストがありましたらお聞かせください。

SEGTRANをはじめ、ICTの利活用をさらに推進していきたいと思っています。社内の業務をみると、まだまだ紙を使った業務も残っているので、効率化ができる部分も多いと思います。その際も、セイコーソリューションズにご協力いただければと思っています。

 

ウニードス様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

お客様プロフィール

株式会社ウニードス
URL http://kyodairemittance.com/ja/

※ 取材日時 2017年3月

 


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