車両管理のよくある課題5選|業務効率化と「脱アナログ」のポイントも紹介

日々の運転日報の回収や車検・保険の期限管理など、車両管理業務は多岐にわたります。
「現場のドライバーに余計な負担をかけたくない」
「長年、Excelや紙で運用してきたため、今さら変えるのは大変そう」
このような想いから、効率化したいと思いつつも、二の足を踏んでいるケースも多いのではないでしょうか。
しかし、アナログ管理を放置することは、担当者の工数を圧迫するだけでなく、コンプライアンス違反という大きなリスクを内包しているとも言えます。
本記事では、車両管理においてよくある5つの課題を整理し、現場に負担をかけずに「脱アナログ」を図るための具体的な解決策について解説します。
車両管理でよくある5つの課題
総務・庶務といった本来の業務と並行して行われる車両管理は、非常に工数がかかり、かつ責任が重い業務だと言えます。
特に、アナログ管理を続けている企業では、担当者のリソースが限界に達し、以下のような課題が噴出しやすいでしょう。
アナログ管理による事務作業の負担が大きい
ドライバーが提出した手書きの運転日報を回収し、内容に不備があれば差し戻し、それをExcelへ転記する作業は、車両台数が増えるほど膨大な時間となります。
日報、車検証、任意保険の写しなどがファイリングとデータに分散している場合には、必要な情報を探すだけでもひと手間かかります。
また、手入力による転記ミスが避けられず、データの信頼性が損なわれやすい状況です。
法令遵守を徹底するハードルが高い
2022年からのアルコールチェックの段階的な義務化以降、目視やアルコール検知器による確認記録の1年間の保管が求められるようになりました。
しかし、多忙な朝夕の時間帯などに全ドライバー分のチェック結果を取りまとめるのは時間がかかるでしょう。
加えて、車検の有効期限管理や、ドライバーの運転免許証の更新有無管理など、把握すべき期限が多く、万が一の「失効」に対する心理的負担も伴います。
管理不足により万が一、無車検運行や飲酒運転が発生した場合には、企業としての社会的信用失墜だけでなく、安全運転管理者の役割を持った従業員が責任を問われるリスクもあります。
ドライバーの運転実態が把握できていない
事務所を一歩出た後のドライバーが具体的にどのような運転(急加速、急ブレーキ、速度超過など)をしているか、アナログ管理では把握する術がありません。
事故が発生して初めてドライブレコーダーを確認するといった事後対応になりがちで、事故を未然に防ぐための予防策が十分に講じられていない場合も想定されます。
また、アナログによる運行管理の場合には、具体的な運行データがないため、「安全運転に気を付けて」といった抽象的な呼びかけに終始し、安全運転指導が形骸化するリスクもあります。
車両の稼働率や維持費が正確に見えていない
車両ごとの正確な稼働時間が不透明な場合には、「本当に今の車両台数が会社にとって必要なのか」を客観的に判断できません。
駐車場代、保険料、税金、メンテナンス費など、1台保有するだけでかかる固定費を、稼働率が低い車両に対しても払い続けている可能性があります。
加えて、車両やドライバーごとの燃費効率が可視化されていない場合には、コスト削減の切り口を見つけにくくなります。
「管理のブラックボックス化」が発生している
「任意保険の更新は、あの保険事務所に連絡する」「車検はこの業者に電話する」といった管理手順が特定の担当者の頭の中にしかなく、マニュアル化されていない場合もあるでしょう。
しかし、そのような場合、担当者が急な休暇や退職をした際にどこに何があるか分からず、法令遵守に必要なチェックや申請が止まってしまう場合も考えられます。
特に、兼務で車両管理を運用している企業では、煩雑すぎるアナログ手順を後任に教えること自体が大きな負担となり、異動の障害にもなり得ます。
「脱アナログ」が進まない背景
「車両管理の効率化が必要だ」と分かっていても、なかなかシステム導入やデジタル化に踏み切れない企業もあるでしょう。
そこには、兼務担当者ならではの現場への気遣いや、組織特有の心理的な壁も存在しているケースが少なくありません。
「これ以上、現場に面倒な入力をさせたくない」という担当者の視点
配送・営業など、外回りで多忙なドライバーに対し、新たなシステムの操作やデータ入力を求めることは「本来の業務を妨げるのではないか」という懸念となります。
デジタル機器の操作に不慣れな従業員もいる場合、導入後の操作説明や問い合わせ対応により車両管理担当者の業務を増やすことになるのではという不安も、脱アナログのハードルを上げている一因です。
「ただでさえ大変な現場に、これ以上負担をかけたくない」という兼務担当者の視点が、結果としてアナログな運用の継続につながっている場合があると考えられます。
「監視されている」と感じるドライバーとの心理的摩擦
リアルタイムの位置把握や走行ログの記録に対し、ドライバー側が「一挙手一投足を監視されている」「サボっていないかチェックされている」とネガティブに捉えるケースも考えられます。
休憩場所やルートのわずかな逸脱まで可視化されることで、精神的な窮屈さを感じ、現場のモチベーション低下を招くことを懸念する企業もあるかもしれません。
これまで個人の裁量に任せていた部分をデジタル化することで、会社と現場の信頼関係が損なわれるのではないかという不安が、導入の足かせとなる可能性もあるでしょう。
従来のやり方を変えることへの「現状維持バイアス」
紙・Excelでの管理に限界を感じつつも、致命的なトラブルが起きていないうちは「変える手間」の方が大きく感じられる場合があります。
企業として新たなシステムなどを導入する際、「なぜ今、コストをかけてまで新しいシステムが必要なのか」という議論も生じるでしょう。
新たなシステムを導入することで、管理側だけでなく、ドライバーの現場にも「メリットがある(楽になる)」という確信が持てない状態では、旗振りが弱くなってしまうと考えられます。
課題を解決する「車両管理システム」導入のメリット
車両管理で山積する課題を大きく解決する手段が、車両管理システムの導入です。
アナログ管理からデジタル管理へと移行することで、管理担当者の負担を軽減し、企業としての安全性と効率性を高めることが可能です。
車両の走行データから日報を自動作成。転記ミスをゼロに
車両管理システムの中には、専用の車載器やスマートフォンのアプリが走行距離・時間・訪問先などを自動で記録してくれるシステムも見られ、ドライバーが日報を書く手間がなくなると期待できます。管理者は日報提出を待つ必要がなく、データ化された走行ログを確認することで済むでしょう。Excelへの転記作業がなくなるため人的ミスも低減でき、クラウド上で日報データなどの管理が完結します。紙のやり取りによるタイムラグがなくなり、月次集計などの業務スピードも大幅に向上すると期待できます。
車両管理システムの製品によっては「車検」「免許更新」「アルコールチェック漏れ」をシステムが検知できる場合もあり、さらにはアルコールチェックでアルコールが検知されたら「そもそも運転できない」と抑止できるシステムも存在します。
「何か漏れがあるのではないか」という漠然とした不安から管理担当者が解放され、システムに管理・検知を任せることで、本来の業務に集中できる環境が整うでしょう。
誰が・どこで・どのような運転をしているかを一括確認
全車両の現在地・動態を管理画面で一括確認できるシステムもあります。システムを利用すれば、急なルート変更依頼などへの対応や、事故・渋滞時の状況確認がスムーズになるでしょう。
また、急加速、急ブレーキ、速度超過といった危険な運転挙動がデータとして蓄積される場合もあります。客観的な数値が記録されるため、感覚ではなく根拠に基づいた安全運転指導が可能になる点が大きな魅力です。
車両ごとの稼働状況を可視化できる場合もあります。「あまり使われていない車」を特定でき、保有台数の削減(コストカット)に向けた判断材料が得られます。
自社の規模に合わせたスモールスタート
多くの車両管理システムでは、「車両台数に応じた月額料金制」といった料金体系が提示されています。自社の規模に合わせて、投資を最小限に抑えられるでしょう。
最初から全社・全車両に導入するのではなく、まずは特定の部署だけ導入を始めたり、5台、10台といった少人数・小規模なプランから利用開始できたりする場合もあります。システム利用に慣れてきた段階で対象車両を増やすなど、企業の成長に合わせた運用も考えられます。
無理なく「車両管理の効率化」を成功させる3ポイント
システムさえ導入すれば、すべてが解決するとは言い切れません。
特に兼務担当者の場合、準備不足のまま進めるとかえって業務を増やしてしまう恐れもあると言えます。
ここでは、現場のドライバーからの反発を低減し、運用をスムーズに軌道に乗せるための3つのポイントを解説します。
どの業務に何時間奪われているかを把握する
日報の回収・チェック・転記に、月間で合計何時間費やしているかを算出してみましょう。
担当者の人件費を考慮することで、アナログ管理がいかに「高コスト」であるかが明白になる場合もあるかもしれません。
また、現行の運用で「ヒヤリ」とした経験(車検忘れの直前発覚、アルコールチェックの記入漏れなど)をリストアップしてみましょう。
具体的に削減できる時間や、回避できるリスクを可視化することで、上司への相談や、具体的な契約プラン選定の際の根拠となり得ます。
現場に「ドライバーの安全を守るため」と理解してもらう
車両管理システムの導入について「ドライバーのサボりを監視する」といった誤解を解くプロセスを踏むとよいでしょう。導入によって「ドライバーの安全を守ることにつながる」と伝えることが重要です。
「ドライブレコーダーや、運転分析機能などを搭載することで、万が一事故が起きたときにドライバーに非がなかったことを証明できる」「運行の一括管理機能などによって、急ぎの連絡を減らし、運転に集中できる環境を作る」といった、現場側のメリットを伝えることがポイントとなります。
また、毎日手書きしていた日報がなくなるという点は、現場にとっても大きな魅力となります。
システム導入が「管理側の都合」ではなく「管理者と現場の双方が楽になるための施策」であることを丁寧に説明し、理解を得ることが大切です。
現場のドライバーが現状の管理体制にどのような不満を持っているかを聞き出し、それを解決できる機能を中心に紹介することで、導入への心理的ハードルを下げることにつながるでしょう。
アフターサポートの手厚いシステムを選ぶ
システムの初期設定や、専用車載器の取り付け、現場ドライバーへの説明会など、導入初期の負荷を軽減してくれるベンダーを選ぶことをおすすめします。
例えば「導入後に使い方が分からない」「データがうまく反映されない」といったトラブルに対し、電話やチャットですぐに対応してくれるかどうか、サポート体制の有無を確認してみましょう。
システムの提供だけではなく、蓄積されたデータをもとに「どうすれば事故を減らせるか」「どうすればコストを削れるか」といった改善提案をくれるパートナーを選ぶことこそ、忙しい兼務担当者の強力な味方となるでしょう。
現場も総務も楽になる車両管理システム「Mobility+」
車両管理の課題を解決し、管理担当者と現場のドライバー双方にメリットをもたらすのが、セイコーソリューションズ株式会社の車両管理システム「Mobility+」です。
特に、兼務担当者が抱える「忙しさ」と「法令遵守への不安」を解消するための強みを備えている製品です。
- 走行データの自動記録
- 危険挙動をシステムで自動検知・分析
- アルコールインターロック
車両に搭載したデバイスが、走行データを自動で記録するため、ドライバーが帰社後に記憶を呼び起こしながら日報を書く作業そのものが不要になります。手書きによる記憶の曖昧さや記入ミスがなくなるため、管理側も修正や確認の手間から解放されるでしょう。面倒な報告業務がなくなることは、現場の負担を減らしたい管理担当者にとっても、導入を推進しやすい大きなメリットです。
また、「急加速、急ブレーキ、速度超過」などの危険挙動をシステムが自動で検知・分析するため、これまで見えなかった「外での運転品質」が具体的なデータで可視化されます。「気を付けて運転して」という抽象的な注意ではなく、「先週は急ブレーキが〇回あったので、車間距離に注意しましょう」といった、客観的なデータに基づく安全運転指導も可能です。ドライバー自身も自分の運転傾向を把握できるため、安全意識が自然と向上し、結果として企業全体の事故削減と保険料などのコスト抑制につながると期待できます。
加えて、「アルコールインターロック」の機能も大きなポイントです。アルコール検知器での測定結果が正常でない場合、物理的にエンジンの始動ロックが解除されない仕組みを構築でき、飲酒運転の発生を未然に防げます。測定結果は走行データと紐付けてシステム上に自動保存されるため、管理者が一点ずつ紙の記録を確認し、ファイリングする膨大な業務負担が大幅に軽減されるでしょう。
「法令遵守について網羅できているか不安」という管理上の心理的プレッシャーから解放され、ITの力でコンプライアンス体制を向上できる製品です。
車両管理の課題に関してよくある質問
車両管理の課題に関してよくある質問をまとめました。
Q1.企業が車両管理で直面しがちな課題は何ですか?
A1.主に以下の5点が挙げられます。
- 事務作業の膨大化
- 法令遵守(アルコールチェック等)徹底への不安
- 事故リスクの把握が困難
- 車両コストの不透明化
- 管理業務の属人化
特に、これらを総務担当者が兼務で対応している場合、リソース不足から管理が形骸化してしまう懸念も否定できません。
Q2.車両管理システムとは何ですか?
A2.通信機能を持った専用の車載器や、スマートフォンのアプリを活用して、車両の現在地、走行履歴、運転挙動、メンテナンス期限などをシステム上で一括管理できるITツールのことです。
導入により、日報作成の自動化や安全運転指導の高度化、コスト削減など複数の課題解決につながると期待できます。
車両管理の課題を「仕組み」で解決しよう
車両管理の課題は、管理担当者の努力だけで解決しようとすると限界があると想定されます。
特に兼務で担当している場合、アナログな手法を続けることは「見えないコスト」を増大させ、コンプライアンス上のリスクを高めることにもなりかねません。
「現在の運用体制を変えるのは大変そう」と感じるかもしれませんが、まずは現状の工数を可視化することから始めてみてはいかがでしょうか。
効率化された先では、管理者でなく現場のドライバーにとっても、より働きやすい環境をもたらしてくれるはずです。
現場に負担をかけない、スマートな車両管理へ一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。ぜひ、この機会にMobility+をご検討ください。
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安全運転管理者制度|千葉県警

