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リレーアタックとは、特別な工具を使わず、特殊な装置でスマートキーの電波を中継(リレー)するだけで、短時間のうちに解錠とエンジン始動が行われる手口です。​
​​​​​本記事では、リレーアタックの手口と、法人が取るべき実効性の高い対策について解説します。従来のアナログな防犯の限界を突破し、セキュリティ強化と鍵管理業務の効率化を同時に実現する「鍵のデジタル化」という根本的な解決策についても詳しく紹介します。​

​​リレーアタックによる社用車盗難を防ぐには?法人が取るべき対策と鍵管理のDX化を解説​

​​​​​​近年、スマートキーの利便性を逆手に取った車両盗難手口「リレーアタック」の被害が懸念されています。特別な工具を使わず、特殊な装置でスマートキーの電波を中継(リレー)するだけで、短時間のうちに解錠とエンジン始動が行われる手口です。​

​​複数の車両を保有する法人にとって、リレーアタックは看過できないリスクだと言えます。万が一社用車が盗難に遭えば、事業活動の停滞による経済的損失だけに限らず、車両管理体制の甘さが露呈して社会的信用の失墜を招く恐れも否定できません。​

​​本記事では、リレーアタックの手口と、法人が取るべき実効性の高い対策について解説します。従来のアナログな防犯の限界を突破し、セキュリティ強化と鍵管理業務の効率化を同時に実現する「鍵のデジタル化」という根本的な解決策についても詳しく紹介しますので、最後までお読みください。​

​​​​​​​​​​​リレーアタックとは?​

​​リレーアタックとは、スマートキーが常時発信している微弱な電波を、特殊なデバイス(増幅器)を使って受信・中継(リレー)する盗難手口です。​

 
​​犯人は複数名のグループで動きます。1人がスマートキー(持ち主や、キーの保管場所)の周辺に近づいて電波を拾い、別の人物が電波を中継し、さらに別の人物が車両付近に待機してその電波を受信することで、解錠・エンジン始動を行うという手法が取られます。スマートキー本体と車両が物理的に離れていても、電波さえ中継できれば犯行は可能で、物理的な破壊を伴わないため周囲に怪しまれにくく、短時間で完了する極めて静かな犯行です。​

​​​​​​​​​​​​​​​​スマートキーを屋内に保管している場合でも狙われる可能性がある​

​​会社駐車場のすぐ横にあるオフィス内や、従業員が社用車で直帰後、自宅の玄関先に鍵を置いている場合であっても、外から電波を拾われるリスクがあります。​

​​デバイスの性能によっては、壁を隔てていても外部から電波を傍受できる場合もあるでしょう。建物内に鍵を保管しているからといって、安全とは言い切れません。

​​​​​​​​​​​​​​​​法人が認識すべき現状​

​​警視庁のデータによると、近年の自動車盗難のおおむね7割は「キー無し」の状態で起こっています。ここで言う「キー無し」の状態とは、「車のキーを、運転席に差し込んでいない」「運転席付近に放置していない」状態のことです。​

​​車両盗難はリレーアタックを含む特殊機器を使うケースもあるため、スマートキーを利用する社用車は対策が必要です。​

 

​​なぜ社用車が狙われるのか?法人が抱えるリレーアタックのリスク​​​​​​​​​​​​​

​​ここでは、法人が抱えるリレーアタックのリスクについて詳しく解説します。​

​​​​​​​​​​​​​​​​対策が漏れやすい「従業員の自宅」と「会社駐車場」​

​​従業員が社用車で帰宅した際、玄関先に鍵を置く習慣がリレーアタックの標的になると考えられます。家の外(公道)から電波を増幅され、深夜に駐車場から静かに盗み出されるリスクがあるでしょう。​

​​また、オフィスビル1階の例えばエントランス付近や受付付近などで、キーボックスやホワイトボードにキーをまとめて吊るすなどして管理している場合も考えられます。このように公道や屋外駐車場から距離が離れていない場合には、外から電波を狙われる可能性があるのです。​

​​​​​​​​​​​​​​​​従来の鍵管理(キーボックス等)に潜む脆弱性​

​​オフィスのキーボックスやホワイトボードでの管理は、「今、社内の誰がキーを持っているか」は分かっても、電波自体を遮断する設計になっていないケースが多いでしょう。​

​​また、忙しい現場では、「電波遮断ポーチ」など物理的なリレーアタック対策用品にスマートキーを収納しておく手間が忘れ去られがちです。​

​​加えて、スペアキーが社内で電波を遮断しない状態で放置されている場合、それ自体が常に電波を発信し続ける「脆弱性」となってしまいます。​

​​つまり、物理的な鍵がある限り、紛失や複製、未認可の持ち出しといったリスクを完全に排除することはできないのです。​

​​​​​​​​​​​​​​​​盗難被害による経済的損失と社会的信用の失墜​

​​万が一盗難が発生した場合、車両本体の買い替え費用、車載設備(専用機材、ドライブレコーダー、ETCカード等)の損失が想定されます。配送や営業に使う「仕事の道具」がなくなることによる機会損失と、業務遅延の発生も考えられるでしょう。​

​​さらに、顧客情報や機密書類が車内に残っていた場合の個人情報漏えいリスクとその二次被害の可能性もあります。このことから「管理体制の甘い会社」という社会的信用の失墜にもつながってしまうでしょう。​

盗難被害で失うもの
  • 車両の買い替え費用
  • 車載設備
  • 社会的信用
※さらに情報漏えいの可能性もあり

​​​リレーアタックへの対策​​​​​​​​​​​​

​​ここからは、リレーアタックへの対策のうち、警視庁のホームページで一般家庭・個人も想定したうえで言及されている手法を紹介します。​

​​​​​​​​​​​​​​​​電波遮断ポーチやケース、金属製の缶の活用​

​​電波遮断素材を用いたポーチや、電波を通さない金属製の缶にスマートキーを入れることで、外部からの電波傍受を物理的に防ぐ手法が挙げられます。​​物理的な対策グッズの購入費用は​​数百円〜数千円と安価で、手軽に始められる方法です。弱点については後述します。​

​​​​​​​​​​​​​​​​スマートキーの節電モード設定​

​​車両メーカーによりますが、スマートキーに、電波発信を一時的に停止させる機能が付いている場合もあります。この機能を利用することで、保管ケースなどを別途買わずに済むでしょう。​

​​しかし、全ての車種に搭載されているとは限りません。降車するたびに手動で設定する必要があるため、忘れるリスクも高いと想定されます。​

​​​​​​​​​​​​​​​​【注意点】物理的な対策グッズは「運用の手間」が最大の壁​

​​「電波遮断ポーチにスマートキーを入れ忘れた」「保管する缶の蓋が半開きだった」といった、わずかな不注意が盗難に結びつくリスクがあります。複数の従業員に運用を徹底させるには、マニュアル作成や定期的なチェックなどの「管理コスト」が発生し、結果として総務の負担が増大する側面も考えられるでしょう。​

​​​​​​​​​​​​​​法人の根本的な解決策は「物理キー」を使わないこと​

​​スマートキーという「物理的なデバイス」を持ち歩く限り、どんなに注意しても電波傍受の隙をゼロにすることはできません。 「保管すべき場所にうっかり入れ忘れた」「スマートキーの電池が切れて、節電モードが解除された」などという事態になり得るため、属人的な対策には限界があると考えられます。​

​​また、事務所のキーボックスやホワイトボードに鍵が並んでいる状態がエントランスの外・窓の外などからリレーアタックの犯人の目に付けば不用心であり、防犯上のリスクが高いと言えます。​

​​​​​​​​​​​​​​​​デジタルキーへの移行​

​​解決策としてスマートフォンを「車の鍵」として利用する「デジタルキー」への移行が推奨されます。​

​​デジタルキーは物理キーと異なり、社用車を利用しない時間帯やスマートフォン紛失時、従業員の退職時には管理画面から即座に権限を剥奪して「鍵」を無効化できる点が特徴です。「いつ・誰が・どの車両を」使用したかがデジタルで自動記録されるため、無断使用や不正利用の抑止力になるでしょう。​

​​盗難対策という「守り」の課題をきっかけに、車両予約や稼働状況の可視化という「攻め」の業務改善にもつなげられます。スマートフォンを「車の鍵」として利用することで、鍵の物理的な受け渡しを廃止でき、総務担当者の工数を大幅に削減できるメリットもあるでしょう。​

車両管理システム「Mobility+」でリレーアタック対策を​​​​​​​​​​​​​

​​車両管理システム「Mobility+」は、リレーアタック対策につながるソリューションです。​

​​車両に専用デバイスを取り付けることで、スマートフォンをデジタルキーとして利用できるようになります。リレーアタックの標的となる「スマートキー本体」を持ち歩く必要がなくなり、物理的な鍵を事務所や玄関に無防備に置くこともなくなるため、オフィスや自宅外からの電波傍受リスクを断ち切れます。​

​​デジタルキーでは車両の利用予約時間外や、未認可ユーザーは権限付与されないため、​​​​鍵の解錠​​ができません。​​万が一スマートフォンを紛失しても、登録済みの利用者のみが​​車両を​​利用できる​​仕組みです。​

​​また、ドライバーはスマートフォンで車両の利用予約・返却手続きが可能になります​​​​。総務担当者の「鍵の管理・貸し出し」という手間も不要になり、業務効率化にも貢献するソリューションです。​

​​リレーアタックに関してよくある質問​​​​​​​​​​​​​

​​リレーアタックに関してよくある質問をまとめました。​

Q1.​​​​​​​​​リレーアタックされない方法は何ですか?

A1.​​リレーアタックされないためには、電波を「遮断」するか「出さない」ことです。スマートキーが発する電波を外部に漏らさないことが、まず考えられる防御策となります。外出先では電波遮断ポーチへの収納、屋内では金属製容器での保管、またはスマートキーの「節電モード(電波停止機能)」の活用が挙げられます。​

ただし、これらはあくまで「ユーザーが正しく保管や操作をし続ければ」という条件付きの対策であり、人為的なミスを100%排除することは困難でしょう。​

Q2.​​​​​​​​​社用車のリレーアタックを防ぐおすすめの対策方法は何ですか?

A2.​​​​管理台数が多い法人においては、個人の注意喚起に頼る物理的な対策よりも、車両管理システムの導入による「デジタルキー化」が推奨されます。その理由は以下の3点です。​

  • ​​物理キーを廃止することは、スマートキー電波を狙う典型的なリレーアタック対策として有効になり得る。​
  • ​​誰が・いつ・どの車を使ったかのログが自動で残るため、内部不正の抑止にもなる。​
  • ​​盗難対策に加えて、鍵管理や日報作成といった総務・庶務の業務負担をシステム一元管理によって軽減できる。​

​​「防犯グッズの配布」で終わらせず、車両管理のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することが、長期的なリスクヘッジとコスト削減に貢献すると期待できます。​ ​

​​​​​​​​​​​​​​リレーアタック対策を機に車両管理のDXを進めよう​

​​スマートキーの利便性を突いたリレーアタックの被害は、決して他人事ではありません。​

​​管理の目が届きにくい夜間の駐車場や従業員の自宅は狙われやすいリスクがあります。万が一の盗難被害は、車両という資産を失う直接的損害だけでなく、社会的信用の失墜というさらなるリスクも否定できません。​

​​電波遮断ポーチや缶による対策は安価ですが、従業員全員に完璧な運用を強いるのは現実的ではなくヒューマンエラーも想定されるため、物理キーが存在し続ける限り盗難リスクをゼロにすることは難しいと言えます。​

​​そこで、車両管理システム「Mobility+」導入でデジタルキー化を進めることで、リレーアタックによる盗難リスクを軽減できます。鍵の受け渡し工数の削減、アルコールチェックとの連動、稼働状況の可視化など、導入によって得られる業務効率化のメリットは複数の側面から考えられるでしょう。安心と効率性を同時に手に入れるために、車両管理システムを用いた「社用車管理のDX」をぜひ検討してみてください。​