ケアパートナー株式会社は1999年の創業以来、介護サービス事業と保育サービス事業を展開し、介護事業所137,保育事業所29の運営を行っています。介護サービス事業におけるお客様の口座振替手続きの簡素化・迅速化、スタッフの負担軽減、個人情報の保護を目的に、セイコーソリューションズの「CREPiCOモバイル決済端末」を導入しています。導入の経緯と効果について、同社業務管理部業務管理課 課長 本間 誠様、経理部経理課 経理部保育経理課 課長 小野澤聡様、業務管理部業務管理課 廣瀬慶子様にお話を伺いました。

  • お客様の口座振替手続きの簡素化・迅速化を図りたい
  • スタッフの煩雑な業務負担を軽減したい
  • 個人情報保護の観点からリスクを減らしたい
  • 介護スタッフは介護に特化して取り組めるようになった
  • 口座振替を開始するまでの時間が短縮できた
  • 事業所のキャッシュレス化に大きく貢献した

【導入の背景】個人情報保護の観点から新たな方法を探す

ー セイコーソリューションズの「CREPiCOモバイル決済端末」を導入された背景について教えてください。

ケアパートナーのWebサイト
ケアパートナーのWebサイト

ケアパートナー株式会社は1999年に創業し、在宅介護サービス事業を中心に介護保険制度とともに、従業員やお客様・ご家族様・地域社会に支えられながら成長してきました。現在、介護事業は137事業所となります。介護事業のうち、当社主力事業の通所介護(デイサービス)は82事業所となります。
その他、居宅介護支援・訪問介護・訪問看護・グループホーム・障がい者向けサービス事業の強化・拡大を行い、在宅介護サービス事業の推進を行っています。また2013年には待機児童問題が社会問題として表面化したことを背景に 子育て支援事業として保育園運営に参入しました。

「CREPiCOモバイル決済端末」を導入しているのは介護サービスで、個人情報の保護と、スタッフに介護に集中してもらうために導入を行いました。介護サービスのメインはデイサービスで、朝お迎えに行って、日中、運動などをして過してもらい、夕方送届けるものです。デイサービスのご利用は、ケアマネジャーが作成したケアプランに沿ってのサービス提供となります。そのサービス開始前にお客様と契約を結び、月々の利用料金の口座振替の手続を行っています。以前は口座振替の申込用紙をお客様に渡して、金融機関の情報などを記入していただき、銀行印を捺印してもらいました。申込用紙は紙ベースですので、紛失の恐れもあり、個人情報保護の観点から申込用紙を使わない方法がないかを探していました。

【導入の経緯】口座振替手続きの簡素化・迅速化、スタッフの負担を軽減したい

「お客様の個人情報のためにも導入が必要でした」と、小野澤聡様
「お客様の個人情報のためにも導入が必要でした」と、小野澤聡様

ー 個人情報の保護が導入理由のひとつなのですね。

その通りです。ちなみに利用料金については、最初は現金での集金でした。お客様がいらしていただくときにお持ちいただくのですが、お一人は数千円でもお客様が40人50人となると数十万円になります。それを計算し、金庫に保管し、銀行に入金に行かなくてはならないため、本来、介護に集中して欲しいスタッフに、煩雑な現金まわりの業務もやってもらわなくてはなりませんでした。現金を取り扱うことは、紛失や管理など心理的な負担にもつながっていたと思います。

その後、口座振替を利用するようになりましたが、ここで問題になったのは、口座振替が始まるまでに数ヶ月が必要になることと、申込用紙の記入・捺印の相違により、さらに開始までの時間がかかることでした。申込用紙の記入・捺印に相違があると、再度、お客様に申込用紙を渡して記入・捺印をしてもらう必要があります。こうした煩雑な業務を介護の合間にやらなければならないことは、スタッフにとって大きな負担となりました。
各事業所の施設長からは、口座振替までに時間がかかること、申込用紙の記入・捺印の相違により口座振替ができないケースがあることから、切実な要望として何とかしてほしいという声も上がっていました。

こうしたことを踏まえ、口座振替手続きの簡素化・迅速化、スタッフの負担軽減、お客様の個人情報が記載された用紙を紛失するなどのリスクを減らす方法として2013 年12月に「CREPiCOモバイル決済端末」を導入しました。

【導入の決め手】故障と通信エラーが少ないことが導入の決め手

「故障と通信エラーが少ないことは導入の大きな決め手です」と、本間誠様
「故障と通信エラーが少ないことは導入の大きな決め手です」と、本間誠様

ー 「CREPiCOモバイル決済端末」をお知りになったきっかけを教えてください。

弊社では取引金融機関系列の収納代行会社を利用しており、そこに相談している中で「CREPiCOモバイル決済端末」を含む3つの決済端末を紹介してもらいました。コストはもちろんですが、収納代行会社の口座振替とうまく連携できる点、操作性、使い勝手などを比較検討して「CREPiCOモバイル決済端末」の導入を決めました。

ー 「CREPiCOモバイル決済端末」の導入を決められた理由を教えてください。

介護の現場で使用しますので、下記の点を評価しました。
・シンプルな操作で口座振替手続きができること
・故障と通信エラーが少ないこと
収納代行会社からも一番問題がないと推薦されていましたし、実際に操作をしてみて、現場で使いやすいだろうと判断しました。コストに関しては、トップから個人情報の保護はコストの問題ではないと言明されていました。

ー 導入についてはどのように進めましたか。。

2013年12月に導入を決定し、最初は関東エリアの複数の拠点で使用してみて、問題がないことを確認して、全社に展開しました。
使用を開始する際にセイコーソリューションズ様にも協力してもらい、操作説明の研修を実施しました。これは端末が新型に切り換る際や、事業所が増える際にも同様に実施しています。

2020年10月からは訪問介護・訪問看護サービスにおいても、「CREPiCOモバイル決済端末」の使用を開始しています。現在、合計で103台導入しており、デイサービスの82事業所と、訪問介護・訪問看護サービスでも使用しています。

【導入の効果】事業所では介護サービスに特化してあたれるようになった

ー 「CREPiCOモバイル決済端末」の導入効果について教えてください。

「事業所では介護サービスに特化できるようになりました」と、廣瀬慶子様
「事業所では介護サービスに特化できるようになりました」と、廣瀬慶子様

1. 契約時に、サービス説明にきちんと時間が使える
介護サービスがスタートするとき、弊社だけでなく、ケアマネジャー、訪問介護事業者、福祉用具事業者などがケアプランをもとに担当者会議を開き、お客様との契約にいたります。
契約では、サービスの説明と契約、口座振替手続きを行います。現在は「CREPiCOモバイル決済端末」に銀行カードを通して、暗証番号を入力していただくだけですから、数十秒で済みます。その分、サービス内容のご説明に時間を使うことができます。
事業所の相談員からこのような声もあがっています。
以前、口座振替の申込用紙に記入・捺印をしていただいたときは、銀行口座と複数ある印鑑のどれかがわからないことが多々あり、ときには夫婦げんかになってしまうこともありました。中には印鑑の相違で再度お願いしても「間違っていない」と主張されたケースもありました。いまでは銀行のカードがあり、暗証番号がわかればすぐに手続きは終わります。(相模大野センター相談員 中川麻里様)

2.事業所のスタッフと本社・経理での煩雑な業務が削減
口座振替の申込用紙は、お客様に記入・捺印していただいた後、事業所でまとめて本社・経理に送ります。本社・経理では送られた申込用紙を確認して、収納代行会社に渡し、金融機関での手続きに進みます。この際、記入・捺印に相違があった場合、今度は逆に金融機関から収納代行会社、弊社・経理、そして事業所へと申込用紙が送られて、再度、お客様にお願いして記入・捺印をしていただきます。これらにともなう煩雑な業務がすべてなくなりましたので、業務の合理化にも貢献しています。事業所では介護サービスに特化してあたれるようになりました。

3. 事業所のキャッシュレス化に貢献
「CREPiCOモバイル決済端末」の導入により、事業所での現金取扱は大きく減りました。そして数年前から口座振替不能の際の回収方法として、コンビニ収納を使うようになり、現在では事業所のキャッシュレス化を実現しています。その第一歩となったのが「CREPiCOモバイル決済端末」の導入です。

【今後の期待】新しく導入する事業所の研修などのサポートにも期待

ー 「CREPiCOモバイル決済端末」の今後の展開、ならびにセイコーソリューションズに対してのリクエスト、期待などありましたらお聞かせください。

訪問介護・訪問看護サービスで使用を始めたところ、持ち運ぶ際に落してしまう心配や、自転車などの振動に不安を感じるといった声がありましたが、タクシーに車載されているものと同様の機器で、振動や落下の試験も繰り返しているということで安心いたしました。安心して使用するように事業所に伝えたいと思います。介護サービスからは持ち運ぶものだけにより小型化できるとうれしいという声が届いています。また、まだ対応していない一部の金融機関ヘの対応、新しく導入する事業所の研修などのサポートにも期待しています。

ケアパートナー様、
本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

お客様プロフィール

◎ケアパートナー株式会社
URL:https://www.care-partner.com

※ 取材日時 2021年10月