全国5箇所にデータセンターを有する、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社。
20年以上のデータセンター運用経験に裏打ちされた安全・確実で高品質な運用の一翼を、エスアイアイ・ネットワーク・システムズ(SIINS)のコンソールサーバ SmartCSが担っています。

導入部門:クラウドプラットフォーム事業グループ/クラウドプラットフォーム運用統括本部

データセンター間 新ネットワークの信頼性向上のために採用

j_ctc_abe私たち、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)のデータセンターは、関東に4箇所、関西に1箇所の合計5箇所に所在しています。それらのデータセンター間を結ぶ基幹ネットワークを構成する機器に、SmartCSを接続して利用しています。」と、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 クラウドプラットフォーム事業グループ クラウドプラットフォーム運用統括本部 サービス運用部 ネットワークサービス課 課長 阿部 治行氏は話します。

「データセンター間のネットワークは止まることが許されないインフラです。常に監視を行い、トラブルの予兆が見られた時点で、すばやくその原因を切り分け、解決する必要があります。そのために、コンソールサーバSmartCSが非常に役に立っています。通常のオペレーションでは、管理用のイーサネットポートを経由して機器にアクセスを行っていますが、ネットワーク系にトラブルが発生している場合では、そのポートにすらアクセスができなくなるリスクがあります。SmartCSを使うことでコンソールポートに対して直接のアクセスが可能な手段を確保し、リスクを回避することができます。

このように私たちはコンソールの重要性を認識しており、以前からコンソールサーバを利用してきました。ただ、これまでは余剰となった通信機器を転用していたため、最低限の機能はついているものの、使い勝手という面では不満が残っていました。
今回、データセンター間のネットワークを新たに再構築するにあたり、管理ネットワークについても見直しを行いました。その一環として、私たちが満足できる機能と利便性を持っているコンソールサーバの検討を行い、SmartCSの採用に至りました。」

外部認証サーバとの連携機能とCTC取扱製品であることが採用のポイント

j_ctc_iida「機能面では、外部認証サーバと連携して認証が可能なことがあげられます。」と、サービス運用部 ネットワークサービス課 飯田 悠太氏は話します。
「私たちは、セキュリティーを重視する観点から、通信機器にアクセスするためのパスワードを一定期間ごとに変更する、という運用を行っています。ただ、ネットワークは多数の機器から構成されており、それら一つ一つの機器に対して変更を行っていくのは現実的ではないため、外部認証サーバを利用してパスワード管理を行っています。SmartCSには、RADIUSを利用して外部認証を行う機能がありましたので、現状の仕組みにスムーズに組み込むことができました。」
「さらに、SmartCSが、自社(CTC)の販売・サポート取扱製品であるというのも大きなポイントでした。自社で提案した実績があるため、何か不明な点があったときに、まずは自社内の技術サポートが受けられるということは大きな利点となります。また、この製品に万が一障害が発生した際にも、保守体制が整っているため、迅速に対応を行うことができます。
コンソールサーバ等の製品は、ネットワーク機器の増設や変更に伴い、臨機応変に調達を行う製品です。そのため使い勝手を考えると、長期にわたり調達を行うことが考えられますが、自社取扱製品であれば、安定して供給を受けられることが期待できます。」

構築段階からSmartCSを活用。効率的な構築・運用を可能に

j_ctc_korome「私たちは、SmartCSをネットワーク運用の信頼性向上に利用しているだけではなく、構築時の作業工数を削減するためにも利用しました。」と、サービス運用部 ネットワークサービス課 衣目 純氏は続けます。
「今回のネットワーク再構築は、関東・関西の各データセンターでの現地作業が必要でしたが、コンソールサーバを使って効率的な作業を実現しました。まず、機器の設置作業の中で、最初にコンソールサーバとの接続を優先して行い、コンソールサーバ経由でネットワーク機器のオペレーションが行える体制を作りました。こうしておけば、機器の設置さえ終われば、後はリモート作業で設定を投入することができます。作業の過程で予想外の事態が発生し、作業時間が足りなくなってしまったときにも、リモート作業か可能なため、時間的なロスは最小限に抑えることができます。特に、関西にある拠点の作業の際には、関東からのリモート作業が非常に有用でした。」
「効率的な運用を実現するという面でも、SmartCSは役に立っています。SmartCSは全ての機器に接続しているわけではありませんが、その代わり、常時監視を実施していない装置ラックの近くに、小型のSmartCSminiを配置してあります。何か障害が発生し、調査や対応が必要なときには、SmartCSminiを持ち運び該当装置に繋ぎ込み、リモート作業できる環境を整えます。技術サポートチームが遠隔地にいたとしても、コンソール経由で直接機器をオペレーションして、即座にさらに高度な対応を行うことが可能です。」

ログ保存機能を利用して安心・安定な運用へ

最後に、SmartCSの運用における活用について、阿部氏は話します。
「コンソールサーバのログ保存機能にも注目しています。オペレーションのログが取得できますし、機器が出力するログを特別な操作なしで自動的に保存できる、というのが魅力です。たとえば、機器が何かおかしな動きを示したときでも、ログを確認することにより、過去にさかのぼって機器の挙動を確認することで、対処までの時間短縮が期待できます。」
「コンソールサーバは、普段の運用を効率化してくれますし、また万一のトラブル時も機器へのアクセス手段の確保・迅速な対処の実現という点で、ネットワーク運用に欠かせない機器となっています。
私たちは、これからもコンソールサーバSmartCSを活用して、お客様に安心してご利用いただけるデータセンターサービスをご提供していきます。」

お客様プロフィール

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
URL:http://www.ctc-g.co.jp/
所在地:東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル
創立:1972年4月1日
社員数:7,238名(2012年4月1日現在)